上質な統計解析には、高度なプログラミング知識や高価な統計ソフトが必要と思っていませんか?
AIコーディングを活用すれば、誰でも簡単に、思い描いた解析を実現することができます。
- 自分で統計解析をやったことがない方
- SPSS、JMP、EZRなど、マウス操作を中心としたソフトを使ってきた方
- すでに自身でプログラミングして解析を行っている方
どのフェーズの方にとっても、 AIに指示するだけでサクサク解析が進む様子を見れば統計解析の概念が覆るはずです。
Contents
AIコーディングとは?
AIコーディングとは、ChatGPTなどのAIが統合されたコードエディタ(AIエディタ)を使い、AIドリブンにコードを作成する方法です。Rstudioを使ってきた方にとっては、RStudio内にAIが常駐して解析全体をサポートしてくれるイメージです。

「これまでChatGPTにコードを教えてもらっていたのと何が違うの?」と感じた方もいると思いますが、断然AIエディタでコーディングする方が便利です。以下で詳しく説明していきます。
AIコーディングの強み
1. 自動でコードを書いてくれる
AIに指示を出せばその場でコードを書いてくれます。
また#コメントや入力中のコードからAIが予測して自動補完してくれます。
2. 解析の全体像を把握してくれる
これまでChatGPTなどにコードを教えてもらった方は感じたことがあるかと思いますが、AIに精度良く回答してもらうためには、ここまでの流れや、変数名、データ形式など背景情報を細かく指示する必要がありました。
しかし、AIエディタはリアルタイムでコード全体を把握しているので、そのような細かい指示は不要です。
「目的変数Aと説明変数Bでロジスティック回帰」や「カプランマイヤー曲線を作成」など雑な指示でも、AIが文脈を読んでコードを書いてくれます。
まさに相棒のように頼りになります。
3. 様々な情報をAIに参照させ、理想の解析をカンタンに再現
AIエディタでは現在の解析内容だけでなく、様々な情報をAIに共有することができます。例えばサンプルコードやデータの定義書などです。
下の例では、生存時間解析のテンプレートとなるコードをAIに参照させ、今のデータで同じことをするためのコードを自動入力させています。


4. AI発展の主要なトピックでありさらなる発展が期待できる
2024年末にマイクロソフトがAIエディタの機能強化と無償版の提供を発表しており、世界最大規模のIT企業が示す方向性からもこの競争と進化はずっと続いていくでしょう。
将来的に統計解析はAIコーディングが主流になることは間違いありません。
AIコーディングによる解析の流れ
AIエディタで解析する流れは下記のようになります。
- AIに「どんな解析をしたいか」を自然言語で伝える
- AIが自動でコードを生成
- 生成されたコードを実行
- 仕上がりが想定と異なる部分をAIに修正指示
- 最終的に目的に合ったTableやFigureが完成
たとえば、「このデータを読み込んで」「カプランマイヤー曲線を描いて」「Cox回帰の結果を要約してTableを作って」とAIに伝えるだけで解析・可視化を実現できます。
これは、一般の研究者でも高水準の統計解析が実現可能になることを意味します。
次の動画は必見なのですが、ゼロの状態から生存時間解析用データを用いて
- カプランマイヤー曲線を作成
- Cox回帰のサマリーを作成
- 解析レポートを作成する
ここまでを完全にAIへの指示のみで実行します
下記のような解析レポートが完成します。

※画質が粗い時は下部設定(⚙)→画質を1080pHDに変更

人間が指示をタイピングする時間が一番のボトルネックになってしまいました💦
はじめて完成したレポートを目にした時は凄すぎて思わず作業中のノートPCを閉じてしまいました(笑)
まずは始めてみよう

忙しい日常の中で、新しいことを始めるのは精神的に負荷があると思います。どなたでも気軽に簡単に始められるよう、下記記事でAIエディタの導入手順を詳しく解説しています。手順に沿って10分程度で始められるので、少しでも興味を持たれた方は是非導入してみてください。
「新しいことを学ぶのは時間と労力がかかるよなぁ」という方もいると思います。できるだけ最初の学習コストを減らせるよう、AIエディタを使いこなすための方法を解説した記事を作成したので下記をご参照ください。

他にも、AIコーディングの具体的な方法や活用事例などを解析手法ごとに詳しく解説しているので是非活用してください!
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